整体院を開くにあたって私がまず考えたのは、人に施術してあげると言うより、これを私の勉強にしよう、ということでした。開業するといっても、学校に半年通っただけの、素人同然です。経験を積んで技術を磨いてこそ、一人前の整体師だと思うと、先はまだまだ長いのです。
そこで、この物件を整体の練習場と割り切り、勉強中はお金を取らないと決めて、いろんな人に施術をさせてもらうことにしたのです。最初は夫や両親、兄弟、また親しくしているゴルファーに来てもらいました。
まずは治って喜んでもらいたい。そして、施術を受けた人の声も参考にできればと思いました。
私は今、整体の学校に通っている最中ですが、せっかくなので、整体院は形だけ作っています。店内をきれいにして、ベッドとパーテーションを置いただけのかんたんなもので、看板も出さず、電話もまだありません。
月に一度、土日に集中して整体の学校に通っているので、次の授業までのあいだに習ったことをしっかり身につけるため、夫に練習台になってもらって、施術を行っています。まだまだ未熟ではありますが、夫はかなり効果があると言ってくれています。夫は近所のゴルフ練習場でインストラクターをしているので、あるときに腰の痛む生徒さんを連れて来ました。
「あくまでも、練習ですよ」と言いつつも、施術をさせてもらうと、ずいぶん具合が良くなったと喜んで下さいました。まだ開店してないうちからリピーターになって下さり、別のお客さんも紹介してくださったのです。
施術をして、「治った」と喜んで下さることが、こんなに嬉しいものだと知って、2年間だけでなく、将来的に続ける方向で考えようと思っているところです。